日本のマグネットホスピタル第1号 聖路加国際際病院
今回は看護のニュースを紹介します
「マグネット®ホスピタル認証を取得した 聖路加国際病院の挑戦」
とうとう日本からもマグネットホスピタルに認定された病院ができましたね!
約3年前から研究していて,米国発祥のマグネットホスピタルの認定は日本ではきびしいかなーと思っていましたが,英語の壁を乗り越えて聖路加国際病院で日本初のマグネットホスピタルが誕生しました.
研究テーマがマグネットホスピタルである自分にとって,このニュース記事には触れずにいられないということで,この記事での内容で印象に残った3つの場面をまとめていきます.
過去にマグネットホスピタルに書いた記事はこちらです.
「全ての看護師の意思が取り入れられ尊重される」
看護部の会議Senateという,各部署2人の代表者が選出され任期は2年間.このSenateはトップダウンの決定をも覆し,現場の意見が病院の決定に影響を及ぼしていた.
これを聖路加国際病院でも「ナース代表者会議」として,月に一回の会議を取り入れた
→風通しを良くして,全てのスタッフに「自分たちの意見が反映されている」という帰属意識を持ってもらうために.
shared governanceについては,以前私が書いたこの記事でも触れられています.
やはり,それぞれの看護師がある程度の裁量権と責任を持ちながら働くことが,マグネットの要因になってくるということでしょうか.
中々まだ日本の病院看護師に,「私が病院を動かしているんだ!」という,そこまで痔核を持って働いている人はイないと思います.
ただ,今私が働いている訪問看護ステーションでは,医師はおらず看護師がステーションを経営しているので,ある程度このShared governanceの意識を持ちやすい環境であるのではないかと思います.
看護の質評価について
「米国の大規模データベースのNDNQIに参加.マグネットホスピタルは高いレベルで看護実践を行っていた.そのデータを積極的に活用することで,自分たちの病院の看護の質改善に役立てた.」
ある病棟の成績が良かった場合は,その取組みを紹介し,共有することで病院全体の看護の質を底上げした.
日本でもDiNQLがあるので,取り組んでもらいたいですね.
「データ分析からの職場改善に向けた行動」
これをやらないといくらデータを集めて分析を行ったって意味がないですよね.ただ現場の看護師さんたちは日々磯学働いている中で,どれだけこの「共有」という取り組みに積極的にやっているかが気になりますね!
やっぱりめんどくさいと言うような世間一般にある看護師たちが多いのか,やはりマグネットホスピタルになるだけのことがあって組織全体の改善に目を向けた看護師たちが多いのか?
現場の組織風土
アメリカのマグネットホスピタルを視察した際に看護師が皆,新人,ベテラン問わず,自分の看護実践に高いプライドを持っていて,明るく,そしてポジティブに働いていた.
なので,マグネットホスピタルの組織風土を目指すことで”看護師が生き生きと働く職場環境”を生み出せるのではないかという可能性を感じた.
看護師が生き生き働く事ができる,また高いプライドを持って看護実践を行っている要因は文化的な理由などたくさんあるとは思いますが,日本では中々見ることができない光景ですね.
個人的にはやっぱり「やりがい」の部分が大切だと思います.
個人が自分の看護実践にプライドを持つことは大切ですが,それ以上に看護管理者が「あなたがやっている看護実践は素晴らしいものだ」「看護師向いているよ!」とかの動機づけみたいなことが重要になってくるのではないかと思います.
「あなたは才能があるよ」と上司から言われた部下は,その人が本来持っている能力に関係なく,その期待に応えるために成績が良くなったというデータもあります.
まだまだ組織風土については,日本の病院は遅れをとっている気がしますね.
まとめ
このニュースの最後に,「マグネットカンファレンスへの参加」というワードが出てきてましたね!
実は日本では考えられないくらい大きな学会で,YoutubeでもUPされています!
調べてみたら,参加費うん十万円かかるぐらいなんで,英語も話せないといけないし,だいぶハードルが高いですけども,いつかは参加してみたいですね!
マグネットホスピタルについて,認定までの流れがわかりやすくかいてあるので,もし興味がある方は是非!
最後までありがとうございました.
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